歯神社は、明治の初年頃に地元の人間だけでお祀りしてきた歯神社をちゃんとした神社としてお祀りしようと、当、綱敷天神社へ依頼があり、当神社の境内飛地末社(けいだいとびちまっしゃ=御本社境内の外にある小さな神社の意)としてお祀りされるようになりました。
現在の社殿は正確な年代は分かってはいませんが、少なくとも昭和以前の社殿であり、先の大戦の戦火も歯止めしくぐり抜けた建物として、この梅田では大変貴重なものとなっています。
しかし、平成12年(西暦2000年)に心ならず者の手により放火の難に遭い、社殿前部が全焼するという災禍にみまわれました。何とか完全に燃えつきるといった被害は免れたものの、社殿の半分以上が焼けてしまい、当神社関係者はもとより氏子崇敬者の皆様にとっても落胆著しい悲しみでありました。
ですが、崇敬者の方々より、いち早い社殿の復興を望む声があがり、社殿復興の篤志を募ったところ多くの方々より御奉納賜り、その浄財を元手に神社建築においても老舗である竹中工務店に委託して復興作業にとりかかりました。
焼けていない木材はそのままで、焼けた部分だけを新しくするなど手のかかる作業であったにも関わらず、翌年5月には御本社に一時的に避難されていた御祭神をもう一度歯神社社殿にお戻しする正遷座祭を斎行し、見事に復興出来たことは様々な方々の篤い信仰がこの短期間で甦らせた原動力であった事に疑いはありません。
現在では、全国の歯科医はもとより、歯に関わる老若男女の参拝が絶えずあり、歯の神さまとして慕われています。
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